これは絶対に恋じゃない
…加恵?
一瞬、暗い表情を浮かべた彼女を不思議に思った私は、
「…悠希がどうかしたの…?加恵って…悠希と高校同じ…だったよね?」
と、思わず尋ねていた。
「…え?私と悠希が?ううん。高校違うよ」
「…う、そ」
「嘘じゃないよ。だから、私も悠希が今何してるのか知らないの。幼なじみなのにね…。高校は、悠希のおばさんから私立の男子校行ったって聞いたんだけど…最近、悠希の家とも疎遠になっちゃって、その後のことわからないのよ」
加恵は、曖昧に微笑みながらそう言葉を紡ぐ。
「…LINEとかは?」
「それが、アカウント新しくしたみたいで昔のじゃつながらないのよね。…番号変えたのかな?ほんとに、アイツにだけ同窓会のお知らせも伝えられないじゃない」