これは絶対に恋じゃない


「…御池くん、…久しぶりだね。加恵と付き合ってるんだって、この前聞いたよ」


慎重に言葉を選びつつも、私は彼に笑顔を向ける。


「…そうだね。いや~、この前、加恵から三枝ちゃんの話聞いて本当驚いたよー元気だった?」


「うん、元気だったよ」


なんて、話を進める私たち。


すると、


「凛、バス待ってるの??どこに行く予定?」


と、加恵が優しく話しかけてくれた。



「あ、えっと…駅まで」


「そうなの?じゃあ、送っていってあげるよ!私たちもそっち方面に行くつもりだったし。ね、徹?」


「あぁ、そうだな。乗っていきなよ、三枝ちゃん」


まさかの突然のお誘いに、


どうしたものかと、一瞬、迷う。



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