これは絶対に恋じゃない
*飲み会
───…
「舞香、晴海!ごめん。待たせた?」
待ち合わせ場所に二人の姿を確認し、足早に私は駆け寄った。
「あ、凛、きたー!」
と、テンション高めに近寄ってくる晴海に対し、
「大丈夫、私らもさっき着いたところだから」
と、落ち着いた様子で私に話しかける舞香。
「凛ー、聞いてよー!晃の話。もう、マジありえないんですけど!」
「晴海、ちゃんと話聞くから少し落ち着いて…」
今回は、いつもより話長くなるな…。
晴海の様子から、私はそう確信して苦笑いをこぼす。
「ほら、晴海!こんなとこで話始めないでってば、とりあえず、店行くから」
「はぁーい!行こ、凛」
晴海に半ば引きずられるように、私は、店に向かって歩みを進めた。