これは絶対に恋じゃない
「…はぁ」
と、私は1つ深いため息をこぼす。
まだ…あまりに突然の再会に頭がついていってないのだ。
私だって悠希に会わなければいないと、思っていた…思っていだけど…
「…急すぎるよ」
私はもう一度、深いため息をついた。
…悠希、背が伸びてたなぁ
中学の頃は、どちらかというと女の子みたいな顔つきで可愛らしかった彼も、
今では、随分背が伸び、カッコよくなっていた。
いや、もちろん…昔からカッコいいとは思ってはいたけど…
って、今はそういうことを考えてるんじゃなくて!
とりあえず、連絡は…しなきゃだよ、ね?
ぐるぐると、そんな考えが頭の中を駆け巡る。
結局、駅から大学の講義室までの道のりは、ずっと悠希のことで頭がいっぱいだった。