これは絶対に恋じゃない
*相談と誘惑
───…
「…ねぇ、凛…」
と、いつになく、真剣な表情で晴海が私の名前を呼ぶ。
時刻は、15時少し過ぎ。
今日の分の講義が終わり、私と晴海は、大学近くのカフェに来ていた。
実は、今日までケーキが300円引きのクーポンを持っていたのを思い出し、私が晴海を誘ったのだ。
ちなみに、舞香は、用事があるらしく今日は自主休校すると連絡がきたので、誘えなかったけど。
「ん?何?」
私は、目の前にあるケーキを口に運びながら、返事をする。
「…結局、朝言ってた…考え事って、何?」
「あ…いや、そんなたいした話では…ないんだけど…」