これは絶対に恋じゃない

「…え、ちょっと…え？」


「だから、お前に告白して付き合ったのは、加恵のこととか関係なく、凛のことが好きだったからで…」


少し、照れたように言葉を紡ぐ悠希。


そんな彼の姿に私自身も頬にカーッと熱が集まるのを感じた。


「じゃあ、屋上での話は…」


「徹には、最初…凛と仲良くするために協力してもらおうと思って加恵とのこと話したんだ…でも、凛のこと好きになって。それからは、ちゃんと説明してなかったから…今の凛と同じで、加恵が目的で凛と付き合ってるって思われてたみたいでさ」


…そうだったんだ


「…じゃあ、私のこと…ちゃんと好きで付き合ってくれてたってこと…？」



少し声が震える。


だって…あの屋上で聞いた話が私の中で全ての真実だと


そう思ってたから。


悠希が私のこと、好きなんて、あの日から考えもしてなくて。