これは絶対に恋じゃない


"あ、涙止まった"と、悠希は、小さく呟いた。


「…好きって…」


正直、頭の中は、パニック状態の私。


すると、


「…凛が好き。もう一度オレと付き合ってほしい」


ドキン


あまりにも真剣な表情と、ストレートな言葉に不覚にもときめいてしまった。


「…っ、」


「凛は、オレのことどう思ってる…?」



何、その可愛い言動は…!



甘い彼の誘惑に、私はついそのままコクリと、頷きそうになる。


けど、


「…ちょっと待って!私、広瀬くんから聞いたことで気になってることがあるの」


危ない。危うく流されるところだった。


そう私にはもう1つ気になることがあったのだ。



「…広瀬が?」



少し不機嫌そうに、悠希は、広瀬くんの名前を出す。






< 272 / 291 >

この作品をシェア

pagetop