これは絶対に恋じゃない
でも、
やっと全ての真実がわかった今だからこそ、言える。
私は、意を決して口を開いた。
「…き」
「…え?」
しかし、自分で思っていたよりもか細い声が出て、悠希には上手く聞こえなかったらしい。
「っだから、私も悠希のこと好き!」
と、伝えたその時。
「あの…お客様、お待たせ致しました…アイスコーヒーです」
横からそんな声が聞こえてくる。
ハッとして声のする方向を見ると、気まずそうに曖昧な笑みを浮かべる店員さんと目が合った。
…い、いつから…いたの?
まさか、店員さんがいるなんて思いもしなかった私。
前にいる悠希に視線を向けると、肩を震わせている姿が目に入ってきた。
…絶対、笑ってるな