これは絶対に恋じゃない



「えー!ちょっと待って。私が自主休講してる間になんで、そんなことになってんの!?」


目を丸くして驚く舞香は、未だに状況が飲み込めていないのか、パチパチと、瞬きを繰り返す。


そして、


「そっか~。でも、広瀬くん、思ってたよりいい人なんだね。あ、このカフェモカ美味しい」


と、舞香とは、対照的に落ち着いた様子で目の前にあるカフェモカを飲む晴海。


大学の空き時間。


私は、行きつけのカフェに舞香と晴海を誘い、昨日あった出来事を全て話した。



「広瀬くんと付き合うのかと思ってたけど…まさか、広瀬くんが噂の元カレと友達って…」


「ね。ビックリだよね」


「あ、てか。じゃあ、広瀬くんとその友達と遊ぶって話も流れちゃったんだ?晴海、出会い逃したね…」


思い出したようにそう言うと、舞香は、晴海に向かって"ドンマイ"というように軽く肩を叩いた。


あ!そういえば、そんな話もあったな…。

いろいろ、あってすっかり忘れてたけど。





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