これは絶対に恋じゃない
……ちなみに。
加恵には、昨日のうちに全て電話で話した。
広瀬くんのこと。悠希のこと。
…そして、中学時代の出来事も。
「…ゴメンね。加恵…私、ちゃんと話せばよかったのに」
「…ううん。凛、話してくれてありがとう。私の方も、悠希とのこと…ちゃんと説明してなかったから。凛をそんなに傷つけてたなんて知らなくて…っ」
途中、加恵が言葉に詰まる。
どうやら、涙を堪えているのだと、電話口でも伝わってきた。
「加恵…私の方こそ、話聞いてくれてありがとう。あの時、加恵と、再会できてよかった。今度、またゆっくり会おう?そのときは、御池くんや悠希も一緒に」
「うん!もちろん。楽しみにしてる」
最後にもう一度、加恵に、感謝の言葉を伝えて私は、そっと電話を切る。
胸につかえていたものがようやく、とれた瞬間だった。
番外編*1
その後の話。~凛の場合~
*END*