これは絶対に恋じゃない
そんな、悠希の真剣な表情に、思わず胸が高鳴る。
「…えっと………っ…はい」
本当は、“好き”とか、いろいろ伝えたい思いはあったはずなのに…結局、一言そう言葉を呟くのが精一杯だった。
正直、昨日の今日ということもあり…悠希からの反応が怖くて、下を向いて、彼からの言葉を待つ。
けど、
……?
なぜか、いくら待っても悠希からの反応がない。
とうとう、私は、沈黙にたえられず、
「ゴメンなさい!昨日は、友達とか言ってたのに…私、悠希がそばにいるのが当たり前になってて…まだちゃんと話すようになって数ヶ月しかたってないけど…それで、悠希の大切さがわかったの。ちゃんと悠希のこと好きだってことも、だから…」
と、下を向いたまま、まくし立てるように素直な気持ちを伝える。
すると、
「…っ、わかったから。ちょい、待って」
悠希からかけられた言葉に、ふいに顔をあげる私は、その姿を見て目を見張った。