砂~限りある時間のなかで~
注文をし、あったかいティーを飲んだ。


「…。」

お互いに言葉が出てこない。


何て話したらいいんだろう?


「あのさ…」

喋り出したのは深田くんだった。

「なに?」

何て言われるのか、ドキドキする。

「最近、元気ないなと思ってさ。」

「えっ?そんなことないよ。」


気づいてたんだ。


「言ってみ?」

「何もないって。」

聞いてほしくないよ。

言いたくない。
だって、大好きな人だから。


「俺に何か隠し事してるんだろ?やっぱり、龍司じゃないと言えない?」

「え?」

龍司じゃないと言えない?


違うよ。

どうして悲しい顔するの?


「病気のこと。俺には分かるよ。」


どういう意味で分かるの?



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