俺、お前に惚れてんだけど。


行かないって決めたはずなのに、気になって気になって仕方ない。


もし、待ってたらどうしよう。


このまま行かなかったらどうなるの?


ううん、きっともう帰ってるよ。


行くだけムダムダ。



…………。



確認……確認だけしに行ってみようかな。


十中八九いないとは思うけど、それならそれで帰って来ればいいだけの話だし。



「やっぱりちょっとだけ出掛けて来る」



「気を付けてね〜!」



お母さんと奏太に見送られ、あたしは家を飛び出した。


すでに時刻は11時20分。


きっともう、待ってないと思う。


でも、万が一待ってたとしたら悪いことをしてる気になって罪悪感を感じてしまう。


何よりもソワソワして落ち着かない。


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