俺、お前に惚れてんだけど。
ウソッ。
な、なんで……?
どうしているの?
モミジ公園の入口が見えて来ると、久間君らしき人物が見えてビックリした。
いつも偉そうで俺様だから、すぐに気が変わっていなくなると思ってたのに。
もう待ってないって、そう思ってたのに。
「おせーし」
近付いて行くと、あたしに気付いた久間君が唇を尖らせる。
遅刻したことに怒っている様子ではなく、あたしが来たことでホッとしているようなそんな表情。
「なんでいるの?」
走って来たけど、30分以上は待たせちゃったんだよ?
それなのに……。
「昨日言っただろ?いつまでも待ってるって」
しれっと答えた久間君。