俺、お前に惚れてんだけど。


マイペースで他人に合わせることをしない奏太が、久間君と仲が良い理由がわかった気がした。



部屋に戻ってベッドに横たわる。


そして、そばにあったクッションをギュッと抱き締めた。


浮かんで来るのは、さっき聞いた久間君の話。



金銭的に苦しいなら、なんであたしにうさニャングッズを大量にプレゼントしたの?


そういえば言ってたよね。


『カッコ付けたかったからだ』って。


あたしにそこまでする必要ないのに。


本当……バカだよ。


デート代だって、ほとんど全部久間君が出してくれた。


あたしに気を遣わせないように適当な理由を言って、さも当然かのように支払いをしてくれていた久間君の姿を思い出すと胸が苦しかった。


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