俺、お前に惚れてんだけど。
ダ、ダメだ。
寝癖で乱れている茶色い髪に、トロンとして眠たそうな閉じかけの目。
寝起きの久間君、めちゃくちゃカッコ良い。
ヤバい、心臓破裂もんだよ。
眩しいオーラが出てて、とてもじゃないけどまともに見ていられない。
完璧……意識しちゃってる。
そうだと確信した途端、さらに恥ずかしくなっちゃって。
2人でいるこの空間に耐えられそうにない。
友達でいるって誓ったあたしの決心は、今この瞬間ポキッと折れてしまった。
「あ、あたし部屋に戻るから……!じゃあね」
「待てよ」
ーーグイッ
久間君の手があたしの腕を掴んだ。
「何慌ててんだよ?すっげえ真っ赤だけど?」
「ち、ちがっ……」
「俺のこと意識してんじゃねーの?」
してないから!!
違うからっ!