俺、お前に惚れてんだけど。


嬉しそうにはにかんでいる久間君を見て、思わずポロッと口から出た。


だけどすぐに恥ずかしくなって。



「い、今のは忘れて……っ!」



そんな可愛げのない言葉が出てしまった。



「は?忘れるわけねーし……ってか、一瞬固まった。さっき言ったのマジ?」



これでもかってくらい目を見開いて、あたしの腕を掴む手にギュッと力が込められる。



真剣な瞳から目がそらせなくて、吸い寄せられるように久間君の顔を凝視する。


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