俺、お前に惚れてんだけど。
あなたは誰ですか?
好きだって認識したことで、あたしの中は久間君だらけになってしまった。
「で、告白を断ったってわけね」
お昼休み。
天気が良いので、今日は中庭のベンチで里緒とお弁当を食べていた。
太陽がサンサンと降り注いで絶好の行楽日和。
「断ったっていうか、友達でいたいって言っただけ」
ご飯を乗せたお箸を口に運びながら、言い訳めいたことを言ってみる。
結果的に断ったっていうことになるのかな。
「それは振ったのと同じじゃん!」
「うっ、やっぱり?」
「当然だよ」
里緒にきっぱり言い切られ、妙に納得してしまった。
当たり前か。
友達でいたいって、よくある断り文句だもんね。