俺、お前に惚れてんだけど。
だけど、席へ案内してくれた人も途中ですれ違った店員さんもみんな女性だった。
もしかしたら……晴斗は今日は休みなのかもしれない。
恐る恐る顔を上げてキョロキョロしてみるけど、晴斗らしき人はどこにもいなかった。
ホッ。
良かった。
「何にする?」
「へっ!?」
目の前にはメニューをあたしに差し出す真田君。
いけない。
忘れてた。
っていうか、食欲なんてないんだけど。
デザートなんて食べる気分じゃない。
だけど、ここで食べないのもなんだかなぁ。
「真田君は何にするの?」
「俺はチョコレートパフェにしようかなって」
「じゃあ、あたしも同じやつでいいよ」
「了解」
真田君がボタンを押して店員さんを呼んだ。
晴斗じゃないのを見て、ホッと胸を撫で下ろす。