俺、お前に惚れてんだけど。
今日も最後の『アレ』がなければ、本当にいい日だった。
「高校生になっても、こうやって3人で集まろうね!」
2人の顔を交互に見ながら言う。
そんなあたしを見て、2人は大きく頷いてくれた。
「そういえば、奏太(そうた)君の学校も今日卒業式だったんだよね?」
杏がパアッと明るい笑みを浮かべた。
奏太とはあたしの双子の弟のことで、小学校の時にお受験をしてからずっと私立の学校に通っている。
「あー、うん。そうだね」
「会いたいなぁ、奏太君に」
頬をポッとピンク色に染める杏。