俺、お前に惚れてんだけど。
きっと、木下星矢を落ち込ませることが出来るのは里緒だけだと思う。
「お前も」
「へっ?うわっ」
至近距離に晴斗の顔が寄せられて、反動で思わず仰け反る。
ビ、ビックリした〜!
「星矢に隙見せすぎ。もっと距離保てよ」
「え?あ……ごめん」
なぜか真剣に怒られてしまい素直に謝った。
拗ねた時の晴斗は、顔を見ればすぐにわかる。
「ふふ、何だか楽しそうだね〜!おはよう」
「里緒!おはよう〜!」
次第に教室が騒がしくなり始める中、里緒が来てニコッと微笑む。
「里緒〜!ちーっす」
木下星矢はさっきよりも目を細めて幸せそうに笑った。
見てるだけで里緒が大好きなんだって伝わって来る。
犬っぽいっていうか。
なんだかかんだ言いつつも、里緒と木下星矢はお似合い。