俺、お前に惚れてんだけど。
「あ、お前らに先に言っとくわ」
晴斗は突然あたしの腕を掴んだ。
そして、そのまま肩に手を回される。
えっ!?
な、なに?
「なんだよ〜?あやっしー」
木下星矢がそんなあたし達を見て茶化し始める。
「なになに〜?気になる〜!」
里緒も里緒で、意味深にニヤリと笑いながらからかうようにあたしを見る。
「俺ら、付き合うことになったから」
そう言われて、なんだか恥ずかしくなった。
だけど、嬉しくて。
幸せで。
あー……あたし、本当に晴斗の彼女なんだ。
今さらだけど、そう実感することが出来て自然と頬が緩む。
好きって気持ちがどんどん膨らんで、大きな大きな実になっていくよう。
「きゃー、おめでとう〜!良かったねー、志帆!」
里緒があたしの手を取ってブンブン振り回す。
クールなだけじゃなくて、感情的になるとこういう一面もある可愛い里緒。
「う……うん!ありがとう〜!」
あたし、本当に幸せ者だ。