俺、お前に惚れてんだけど。
真田君に言われて傷付いたことも、晴斗に受け入れてもらえたことで傷が軽くなったような気がした。
何より、真田君に振られたからこそ晴斗に出会えたんだもん。
だったらもう、真田君には感謝しかないよね。
どうもありがとうって、今なら心からそう思える。
一緒にファミレスに行った日以来会っていないけど、数日前に女の子と歩いているのをたまたま見かけた。
結局、そういう人だったんだよね真田君って。
ぶつからないとわからないから、今はそれでいいと思う。
今あたしは幸せだから、自分の選んだ道は間違いなんかじゃないって胸を張って言える。
この先もずっとずっとそう言えるように、あたしも正直に生きて行きたいと思った。
「俺、ちゃんと言ったし。今度は志帆が教えろよ」
「へ?な、なにを?」
「はぁ?決まってんだろ。俺を好きになった理由だよ」
「う、うん……長くなるけど、ちゃんと話すね」
「うわ。珍しく素直だな」
「あ、あたしだって、たまにはそんな日もあるんですー!」
ううん、出来ればこの先ずっと。
晴斗に対して素直になりたい。
ずっとずっと、晴斗と一緒にいられますように。
【fin】