俺、お前に惚れてんだけど。


なーんだ。


うっかりしてたよ。


中学の制服を着ることはもうない。


そう思うと少し寂しさを感じた。



スカートがしわくちゃになっていたけど、着替えるのが面倒なのでそのまま部屋を出て1階に下りる。



きっと、こういうだらしないところが女らしくないってことなんだろうな。


寝ぐせで髪もボサボサだし。



ーーガチャ



ダイニングのドアを開けると、真っ先に飛び込んで来たのはなんと!



「く、久間君!?」



な、なんで朝からいるの?



「あら、おはよう」



キッチンに立ってエプロン姿のお母さんは、やっぱり今日もニコニコしてて上機嫌だ。


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