俺、お前に惚れてんだけど。
恐る恐る振り返ると、ニヤリとほくそ笑む久間君と目が合って。
背筋がゾクッとして悪い予感が脳裏をよぎる。
「やっぱ付き合ってんだ?さっき、仲良さそうに話してたからそうだと思った」
いやいや!!
ちょっと待ってよ!
何をどう聞いたら『仲良さそう』だなんて言えるの!?
明らかに、あたしは嫌がってたでしょーよ!!
「だろ?こいつ、ツンデレでさ。人前では照れて本当のこと言わねーんだよ。まぁ、そこが可愛いんだけどな」
「へー。晴斗の方が彼女にベタ惚れなんだな」
「まーな」
あることないこと言う久間君を、ポカーンとマヌケ顔で見つめる。
開いた口が塞がらないってきっと、こういうことをいうんだね。