俺、お前に惚れてんだけど。


しかも、なんでちょうどそのページなわけ?


もっと他のページもあったでしょーが!


感傷に浸ってる時にその日のことを読まなくても!


って、そうじゃなくて!



「最低っ!返してよっ!」



久間君の手から勢い良く奪い取った。


普通、人の日記勝手に読む?



「お前、彼氏いたんだ?」



日記帳を胸に抱え、睨んでみたけどまったく反省の色はナシ。


さっきよりも不機嫌な声を出した久間君は、立ち上がって距離を詰めて来る。


目の前まで迫って来たかと思えば、背中がトンッと壁に当たった。



「関係……ないでしょ」



思い出したくもないのに、いちいち傷をえぐるようなこと言わないでよ。


< 99 / 250 >

この作品をシェア

pagetop