私の弟がヤンデレ過ぎて困る。
学校から弟と何気無い話をしながら、下校し、家に着く。
家に着くと、まずは自分の部屋に入り、制服を脱いで、部屋着に服装を変える。
それから、リビングに行って、テレビの番組欄を見る。
あ、今日は面白いの入ってる。
後で、見よっと。
キッチンで、晩御飯作りに取りかかっている弟の方に視線を向ける。
朝と同じ黒エプロンを着て、規則的な音をたてながら、野菜を刻んでいく。
主婦もビックリの手慣れたスピードで、料理の仕度をする弟を見る。
こちらの視線に気づいたのか、私の方を振り返り、ニコリと笑った。
「もうすぐで出来るからね。おねぇちゃん。」
弟は、料理に視線を戻すと、また包丁を握り、野菜を切る。
ふと、途中で音が止まる。どうしたのかと弟の方を見ると、包丁を持ったままくるりと私の方を向いた。
「…そういえば、さ。おねぇちゃん。」
『何?ショウ。』
弟の持っている包丁に目がいってしまうが、弟は気にしていないのだろう。
そのまま、会話は続いた。
「今日のお昼…、おねぇちゃんを冷やかしてた男、いたよね。あの後、どうだった?」
『…どうだったって、何が?』
「あの後、なんにもなかった?ってこと。」
『無いよ。話しかけてすら来なかったし。』
「へぇ。…それだったら、良いんだけどさ。」
『何?何かあったの?』
「ううん。そんなんじゃないよ。ただ…ね。」
弟は、包丁を持ち上げ、切れ味を確認するように、細い眼で、包丁を見つめるとこう言った。
「……アイツが、また…おねぇちゃんに関わってたら、どうしようかな…って思って…さぁ。」
コエエエエエエェ。
なに、この子。刃傷沙汰とかおこすつもり?やめてください、マジで。
『し、ショウ。今日は、私と一緒に寝ない?あのね、ひとりぼっちだと…朝、とっても寒かったの。』
甘く、猫なで声で、全力で話題を反らす。雑誌に載ってた、モテテクのひとつ。
るいちゃんとの話題で、コレハナイワーと一緒に笑ったモテテク。
使う相手が、彼氏じゃないのが虚しいが、一刻を争う。
使った瞬間、恥ずかしさでとても死にたくなったが、思いとどまる。
全ては、刃傷沙汰を避けるため。
耐えろ、私。
なにも言ってこない、無言の弟を恐る恐る見ると、これ以上無いくらい、眼を輝かせて、喜びに満ちた顔をした。
「…ッうん!俺、おねぇちゃんと一緒に寝る。これからも、ずっと。それで、良いよね?おねぇちゃん。」
しまった。そうきたか。
家に着くと、まずは自分の部屋に入り、制服を脱いで、部屋着に服装を変える。
それから、リビングに行って、テレビの番組欄を見る。
あ、今日は面白いの入ってる。
後で、見よっと。
キッチンで、晩御飯作りに取りかかっている弟の方に視線を向ける。
朝と同じ黒エプロンを着て、規則的な音をたてながら、野菜を刻んでいく。
主婦もビックリの手慣れたスピードで、料理の仕度をする弟を見る。
こちらの視線に気づいたのか、私の方を振り返り、ニコリと笑った。
「もうすぐで出来るからね。おねぇちゃん。」
弟は、料理に視線を戻すと、また包丁を握り、野菜を切る。
ふと、途中で音が止まる。どうしたのかと弟の方を見ると、包丁を持ったままくるりと私の方を向いた。
「…そういえば、さ。おねぇちゃん。」
『何?ショウ。』
弟の持っている包丁に目がいってしまうが、弟は気にしていないのだろう。
そのまま、会話は続いた。
「今日のお昼…、おねぇちゃんを冷やかしてた男、いたよね。あの後、どうだった?」
『…どうだったって、何が?』
「あの後、なんにもなかった?ってこと。」
『無いよ。話しかけてすら来なかったし。』
「へぇ。…それだったら、良いんだけどさ。」
『何?何かあったの?』
「ううん。そんなんじゃないよ。ただ…ね。」
弟は、包丁を持ち上げ、切れ味を確認するように、細い眼で、包丁を見つめるとこう言った。
「……アイツが、また…おねぇちゃんに関わってたら、どうしようかな…って思って…さぁ。」
コエエエエエエェ。
なに、この子。刃傷沙汰とかおこすつもり?やめてください、マジで。
『し、ショウ。今日は、私と一緒に寝ない?あのね、ひとりぼっちだと…朝、とっても寒かったの。』
甘く、猫なで声で、全力で話題を反らす。雑誌に載ってた、モテテクのひとつ。
るいちゃんとの話題で、コレハナイワーと一緒に笑ったモテテク。
使う相手が、彼氏じゃないのが虚しいが、一刻を争う。
使った瞬間、恥ずかしさでとても死にたくなったが、思いとどまる。
全ては、刃傷沙汰を避けるため。
耐えろ、私。
なにも言ってこない、無言の弟を恐る恐る見ると、これ以上無いくらい、眼を輝かせて、喜びに満ちた顔をした。
「…ッうん!俺、おねぇちゃんと一緒に寝る。これからも、ずっと。それで、良いよね?おねぇちゃん。」
しまった。そうきたか。