私の弟がヤンデレ過ぎて困る。
鬼畜先生 鳳 数人。

昼休み、職員室の隣にある生徒指導室に向かう。

河原君とは、一緒じゃない。

なんでも、私と河原君とショウの三人は別々の先生と別々の場所で事情聴取を受けるらしい。


そちらの方が口裏を合わせたりする事が出来ず、個人の意見を正確に聴取出来るからだろう。



『…ショウ、大丈夫かなぁ。』

一抹の不安が頭を過る。


ショウは、私を庇おうとして、全部自分のせいにして、先生に言いそうな気がする。

ショウの言った意見が、もし先生達の中や生徒内で広まったら、ショウは皆から、学校を卒業するまで、変な目で見られ 侮蔑され続けるかも知れない。

それに、最悪。
停学処分になるかもしれない。

実際、屋上の扉を破壊したのはショウだ。そこは、言い逃れ出来ないけど、


でも…、ショウには普通に学校生活を送って、部活で頑張ったりなんかして、無事に卒業して欲しい。

だから、私からも何か言わないと。



先生にショウを停学処分にさせない為に。






…でも、河原君はどうなるんだろう。


私がショウを庇う発言をしたら、矢面に河原君が立つ事になる。


河原君は、どうするつもりなのだろう。



そうそうに、頭の中で決断がつかずに、生徒指導室についてしまった。

私が入る部屋は三番目の奥の部屋。



どんな先生と当たっても、怯まずに、ショウと河原君を出来るだけ矢面に出させない為に発言しなければ。



生徒指導室の扉を開ける。

『失礼します。』




キィと音をたてて開く扉。




その先には。










脚を組み、優雅に鉄パイプの椅子に座り、眼鏡を拭く。鳳先生の姿が見えた。



「………早く、座りなさい。」




うわぁ、帰りてぇ。
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