堕ちるのに一秒もかからない
『レオさん?頼みますよ?』
『あぁ、うん。』
そりゃ、ハルだって男の俺から見ても恰好いい。
だったら、その妹だって可愛い筈なんだから…
当たり前なんだけど…
それからは急に横のあやちゃんを意識してご飯どころじゃなかった。
____________…
『『あー!ご馳走様でした!』』
『いえいえ』
今回は俺のおごり。
バカのハルが財布忘れてwwww
まぁ、こないだはおごってもらったのおれだったしw
『よし!帰るか!焼肉くせぇし!』
ハルの一言で解散。
…と思いきや
『わりぃけど、レオ綾花のこと俺んちまで送ってやってくんね?あおいちゃんちの近く最近不審者でてっからあぶねぇし』
そっかそれなら
『じゃあ、あやちゃん帰ろっか?』
『あっ、はい』
暗いからよく見えねぇけど…あやちゃん顔赤い?
『あやちゃん熱あるの?』
『え?ないですよ!』
そーなのか?
そこから二手にわかられて道を歩いた。
ずっと歩いてるけど、彼女と俺は一言も喋らない。
いや、正確に言うと喋れないんだと思う。
その…俺が?緊張してるからか…。
それでも、彼女のほうが俺より余裕だった。
『明日のライブ、とっても楽しみなんです。』
そう言った彼女を見れば本当に嬉しそうにしてた。
なに?
knockのメンバーに好きな奴でもいるの?
そう聞きそうになった。
『明日、頑張ってくださいね?』
そう微笑んだ君に落ちたのがわかった。
『うん、頑張るよ。』
その気持ちがわかってからの初めての返事だった。
おもわず、焦る頬を抑えたい衝動にどうしようもない。
何を弾こうか?
いつもはメンバーで決めてるからなんでもいんだ。
けど、明日だけは俺を気になって欲しくて、…
だから、決めたんだ。
『明日は楽しい一日にしてあげる。』