堕ちるのに一秒もかからない
だめーだめーと連呼する綾花は楽しそう。
鬼っ!!!!!
『あっ、いた!おい、帰るなって言ったろ?』
『あー、ごめんって、あおいの前で怒らないでよー。』
『あおいちゃん!どうだった?楽しめたかなぁ?うるさかったでしょ?体調は大丈夫?』
『え!?楽しかったです!すごく好きな曲調でしたし、三曲目のイントロが特に耳に残りました!体調は、全然大丈夫です。』
感想を言えたのは良かったけど…なんかのめり込み過ぎて引かれたかな…
そんな悩みはすぐに消える。
だって、目の前にいるハルさんが顔を真っ赤にしてる。
な、なにかしちゃった?
『いや、えーと、三曲目のとこさぁ、俺がアレンジして結構気に入ってたとこだから、嬉しくて…』
えっ?そうなんだ。
だからって、顔を真っ赤にするくらい喜んでるハルさん変わってる。
だって、初めて聞いたライブ初心者に生意気な感想言われてるのに…
そんなに嬉しそうにされたら、こっちまで、嬉しくなっちゃうのに…。