ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
*第3章*
それがあなたの幸せなら
城に戻ると、姫が真っ先に駆け寄ってきてくださった。
「翔太様!由良様!お怪我はありませんか!」
心配そうな顔をする姫に翔太は微笑んで「大丈夫です」と言う。
少し胸が痛いと思いながらも、あたしも笑って「この通り、元気ですよ」と言った。
「チンロンは…」
姫の問いに翔太は答える。
「チンロンは姫から預かった魔法石の力によって封印されました」
「封印したのですか。どこに?」
「ラティスタ遺跡です」
その答えを聞いた姫は目を見開いて「ラティスタ遺跡ですか」と言葉を繰り返す。
その様子がおかしくて、どうかしたのか聞こうとしたのだけれどそれよりも先に姫が「とにかく無事で良かったですわ」と微笑んだ。
それから翔太に抱き付くと「無理をなさらないでくださいね」と言う。
「…ええ」
翔太は驚いたように目を見開くが、姫の頭を撫でながら「必ずお守りしますよ」と言う。
ひどく優しい顔で、声で、姫にそう言う。
胸が痛くて仕方がなかった。
泣いていいよと言われたら、きっと泣いてしまうと思った。
あたしはなんでこの場にいるんだろう。
自分の大切な人が他の女の人にすごく優しくしているところを見せられるなんて、なんの拷問だろう。
「翔太様!由良様!お怪我はありませんか!」
心配そうな顔をする姫に翔太は微笑んで「大丈夫です」と言う。
少し胸が痛いと思いながらも、あたしも笑って「この通り、元気ですよ」と言った。
「チンロンは…」
姫の問いに翔太は答える。
「チンロンは姫から預かった魔法石の力によって封印されました」
「封印したのですか。どこに?」
「ラティスタ遺跡です」
その答えを聞いた姫は目を見開いて「ラティスタ遺跡ですか」と言葉を繰り返す。
その様子がおかしくて、どうかしたのか聞こうとしたのだけれどそれよりも先に姫が「とにかく無事で良かったですわ」と微笑んだ。
それから翔太に抱き付くと「無理をなさらないでくださいね」と言う。
「…ええ」
翔太は驚いたように目を見開くが、姫の頭を撫でながら「必ずお守りしますよ」と言う。
ひどく優しい顔で、声で、姫にそう言う。
胸が痛くて仕方がなかった。
泣いていいよと言われたら、きっと泣いてしまうと思った。
あたしはなんでこの場にいるんだろう。
自分の大切な人が他の女の人にすごく優しくしているところを見せられるなんて、なんの拷問だろう。