ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「…お前、何言ってんだ?」
翔太の顔は強ばっていた。
サファイヤとの戦いのことを思い出しているのかもしれない。
翔太のいないところであたしが魔力を失ったのは、あの時以来だから。
「本当に使えないのか?」
あたしは不甲斐なくて俯いた。
…悔しい。
こんな非常事態に力になれない自分の無力さが。
魔法使いなのに、魔法が使えないなんて。
戦えないなんて。
「ちっ、"結界魔法・シールド"!」
翔太は苛立った顔をしながらシールドを街全体に張った。
翔太の杖から発せられた優しい緑色の光はぐるりと街を包んで、あたし達とパイフーを街から切り離す。
「話はパイフーを封印してからだ。姫のそばから離れんなよ」
それだけ言うと翔太はパイフーを見据えた。
「お待ちください、翔太様!お一人で戦われるおつもりですの?」
今までずっと黙って聞いていた姫は慌てて問いかける。
翔太は穏やかな顔で「必ず貴女様をお守りします」と言う。
「無謀ですわ!」
「姫の仰るとおり無茶だよ、そんなの!」
けれど翔太はあたしを見るといつもの不機嫌そうな顔をして「由良うるさい」と言う。
「"サファイア"がそんな簡単にやられるわけがねえだろ。
怪我人は黙ってみてろ」
翔太の顔は強ばっていた。
サファイヤとの戦いのことを思い出しているのかもしれない。
翔太のいないところであたしが魔力を失ったのは、あの時以来だから。
「本当に使えないのか?」
あたしは不甲斐なくて俯いた。
…悔しい。
こんな非常事態に力になれない自分の無力さが。
魔法使いなのに、魔法が使えないなんて。
戦えないなんて。
「ちっ、"結界魔法・シールド"!」
翔太は苛立った顔をしながらシールドを街全体に張った。
翔太の杖から発せられた優しい緑色の光はぐるりと街を包んで、あたし達とパイフーを街から切り離す。
「話はパイフーを封印してからだ。姫のそばから離れんなよ」
それだけ言うと翔太はパイフーを見据えた。
「お待ちください、翔太様!お一人で戦われるおつもりですの?」
今までずっと黙って聞いていた姫は慌てて問いかける。
翔太は穏やかな顔で「必ず貴女様をお守りします」と言う。
「無謀ですわ!」
「姫の仰るとおり無茶だよ、そんなの!」
けれど翔太はあたしを見るといつもの不機嫌そうな顔をして「由良うるさい」と言う。
「"サファイア"がそんな簡単にやられるわけがねえだろ。
怪我人は黙ってみてろ」