ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
いつも落ち着いている千沙さんがこんなに焦った顔をしたのを今まで見たことがあっただろうか。
なんだか嫌な予感がして胸がざわつく。
「ど、どうしたの?」
「落ち着いて聞いてください!」と千沙さんはあたしの肩を掴んだ。
「南にある港町に赤い鳥が現れました!」
「赤い鳥?」
雅人が不思議そうに首を傾げるが、あたしは「まさか…」と嫌な考えが脳裏を過ぎって表情が固まる。
「…っ!」
あたしと同じことを考えたのだろう美玲は目を見開くと口元を手で押さえる。
千沙さんはあたしの目をじっと見つめて頷いた。
それはつまり、あたしの考えが当たっているということだ。
あたしは目を見開いて愕然として、それから歯を食いしばる。
「現れたのは、火の鳥…聖獣チューチュエです。翔太さんが今対処していますが…」
「…チューチュエは火の魔法を使うから、氷の魔法使いである翔太との相性は最悪。その上、姫の護衛を離れているから、そっちも気にしているだろうね」
今の翔太には守らないといけないものがあまりに多い。
その全てを守ろうと命を張る翔太の隣にいられないことがこんなにももどかしい。
「翔太さんはお強い方です。おそらく聖獣1体ならばどうにか封印までされるでしょう。けれど…」
千沙さんは眉をひそめた。
「もし聖獣がもう一体現れたら、ピンチだね」
姫から預かった魔石ガーネットなしに聖獣と戦うのは厳しい。
翔太はそれを今ひとつしか持っていない。
魔石を使い切ってしまった後で聖獣と遭遇したら、翔太はただじゃ済まない。
なんだか嫌な予感がして胸がざわつく。
「ど、どうしたの?」
「落ち着いて聞いてください!」と千沙さんはあたしの肩を掴んだ。
「南にある港町に赤い鳥が現れました!」
「赤い鳥?」
雅人が不思議そうに首を傾げるが、あたしは「まさか…」と嫌な考えが脳裏を過ぎって表情が固まる。
「…っ!」
あたしと同じことを考えたのだろう美玲は目を見開くと口元を手で押さえる。
千沙さんはあたしの目をじっと見つめて頷いた。
それはつまり、あたしの考えが当たっているということだ。
あたしは目を見開いて愕然として、それから歯を食いしばる。
「現れたのは、火の鳥…聖獣チューチュエです。翔太さんが今対処していますが…」
「…チューチュエは火の魔法を使うから、氷の魔法使いである翔太との相性は最悪。その上、姫の護衛を離れているから、そっちも気にしているだろうね」
今の翔太には守らないといけないものがあまりに多い。
その全てを守ろうと命を張る翔太の隣にいられないことがこんなにももどかしい。
「翔太さんはお強い方です。おそらく聖獣1体ならばどうにか封印までされるでしょう。けれど…」
千沙さんは眉をひそめた。
「もし聖獣がもう一体現れたら、ピンチだね」
姫から預かった魔石ガーネットなしに聖獣と戦うのは厳しい。
翔太はそれを今ひとつしか持っていない。
魔石を使い切ってしまった後で聖獣と遭遇したら、翔太はただじゃ済まない。