ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
あいつならきっと、魔物に不要な傷を負わせたりしない。
心優しいあいつなら、天才であるあいつなら、もっと傷つけないで済む方法を見つけていたかもしれないのに。
やっぱり俺は、いつまでたってもあいつに追いつけていない。
俺が"サファイア"の当主になっても、あいつが魔力を失っても、その差は縮まらないのだと突き付けられたような感覚がした。
大きく上下していたチューチュエの胸が、少しだけ穏やかになったのを見守りながら、俺はポケットから別のものをとりだす。
赤く輝く魔石。
ガーネットという名前のそれを取り出して俺は唱えた。
するとあたり一面に白く輝く魔法陣が現れて、チューチュエを取り囲む。
「"封印結界"」
最後の一文を告げたその途端、強く光ってあたり一面を包み込む。
俺は腕で目を覆った。
そしてその光が消えた頃、手に持っていたガーネットは跡形もなく消えていた。
近くの岩場には封印結界をした証が残っているのを見つけて、封印できたことに胸をなでおろしていると上空に強い魔力を感じた。
ばっと顔を上げるのと同時に、それは急降下してきた。
「翔太!」
それは俺の大切な仲間達。
「雅人、美玲…」
それから、俺の大切な人。
「由良…」
皆が箒に乗って、文字通り飛んできた。
心優しいあいつなら、天才であるあいつなら、もっと傷つけないで済む方法を見つけていたかもしれないのに。
やっぱり俺は、いつまでたってもあいつに追いつけていない。
俺が"サファイア"の当主になっても、あいつが魔力を失っても、その差は縮まらないのだと突き付けられたような感覚がした。
大きく上下していたチューチュエの胸が、少しだけ穏やかになったのを見守りながら、俺はポケットから別のものをとりだす。
赤く輝く魔石。
ガーネットという名前のそれを取り出して俺は唱えた。
するとあたり一面に白く輝く魔法陣が現れて、チューチュエを取り囲む。
「"封印結界"」
最後の一文を告げたその途端、強く光ってあたり一面を包み込む。
俺は腕で目を覆った。
そしてその光が消えた頃、手に持っていたガーネットは跡形もなく消えていた。
近くの岩場には封印結界をした証が残っているのを見つけて、封印できたことに胸をなでおろしていると上空に強い魔力を感じた。
ばっと顔を上げるのと同時に、それは急降下してきた。
「翔太!」
それは俺の大切な仲間達。
「雅人、美玲…」
それから、俺の大切な人。
「由良…」
皆が箒に乗って、文字通り飛んできた。