ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
最低限必要なものだけ持つと王城の外、魔法が使える区域まで移動してそこから箒で飛んだ。
クリスさんが森まで案内してくれるらしく、あたしと翔太の先頭で案内してくれている。
眼下には栄える王都の様子が一望でき思わず目を奪われるけど、よそ見をしている場合じゃない。
「森はどこにあるのです?」
翔太の言葉にクリスさんは「東の方角です」と言った。
王都から見て西の方角にはソルテリッジからも見えたあの大きな海が広がっているのだけど、森はどうやらその反対方向らしい。
しばらく飛ぶと眼下の景色も変わってくる。
家や人々で活気づいていた町が次第に少なくなり、完全に森になってしまった。
「このあたりで降下いたしましょう」
クリスさんの言葉で一斉に地上に降り立つ。
降り立った場所には衛兵の人々が複数人立っていて、クリスさんに一礼した。
衛兵をまとめているらしい髭を生やした中年の男性がやってきてあたし達を訝しむような目で見ながらクリスさんに尋ねる。
「クリス殿!定刻よりいささか時間が過ぎているようですが__」
「これはすまない、譲二(じょうじ)殿」
譲二殿、と呼ばれた男性は「困りますぞ!」と怒りを露わにしているが、クリスさんは両手を前に出して謝りながら困ったように微笑む。
「ご紹介します。こちらは譲二・クロエ第3部隊隊長。姫を守護するため派遣された部隊の隊長でございます」
紹介されて頭を下げるけれど、譲二さんはまだ不機嫌そのものといった表情であたし達を見下ろしていた。
クリスさんが森まで案内してくれるらしく、あたしと翔太の先頭で案内してくれている。
眼下には栄える王都の様子が一望でき思わず目を奪われるけど、よそ見をしている場合じゃない。
「森はどこにあるのです?」
翔太の言葉にクリスさんは「東の方角です」と言った。
王都から見て西の方角にはソルテリッジからも見えたあの大きな海が広がっているのだけど、森はどうやらその反対方向らしい。
しばらく飛ぶと眼下の景色も変わってくる。
家や人々で活気づいていた町が次第に少なくなり、完全に森になってしまった。
「このあたりで降下いたしましょう」
クリスさんの言葉で一斉に地上に降り立つ。
降り立った場所には衛兵の人々が複数人立っていて、クリスさんに一礼した。
衛兵をまとめているらしい髭を生やした中年の男性がやってきてあたし達を訝しむような目で見ながらクリスさんに尋ねる。
「クリス殿!定刻よりいささか時間が過ぎているようですが__」
「これはすまない、譲二(じょうじ)殿」
譲二殿、と呼ばれた男性は「困りますぞ!」と怒りを露わにしているが、クリスさんは両手を前に出して謝りながら困ったように微笑む。
「ご紹介します。こちらは譲二・クロエ第3部隊隊長。姫を守護するため派遣された部隊の隊長でございます」
紹介されて頭を下げるけれど、譲二さんはまだ不機嫌そのものといった表情であたし達を見下ろしていた。