ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「俺達がどんな実績があると言われていても、きっと貴方ほどではない。あなたから見れば、俺達などただの子ども同然でしょう」


翔太は高校生の頃かた"サファイア"の当主となっていた。

魔物退治屋として名を馳せる名家の当主という立場は、きっとあたしなんかが想像するよりずっと重くのしかかるものなのだろう。

もちろん翔太の実力は魔物退治屋のみなが知るところだし、折り紙付きではある。

それでもまだ子どもであるということで認められないことも、子ども扱いされてしまうことも、うまくいかないことだってあるのだろう。

それは大学生になった今もそうだし、きっと高校生の頃は今よりずっと多かったはずだ。

たくさんの困難を、若さ故の苦難を、翔太はいくつも超えてきたからこそ、翔太の言葉には重みがあった。


「それでも俺達は魔物退治屋としての経歴も実力もあるし、何より魔物退治のプロだというプライドがある」


ずっと磨いてきた力は伊達じゃない。

今までの経験すべてが、今のあたし達の力になっている。

その確信が、自信をくれる。

うぬぼれじゃない、自分の実力。


「どんなことが起きようと、一度受けた依頼は必ず遂行する。この命に代えても、必ず」


譲二さんはまっすぐに翔太を見て、目をわずかに見開いていた。

それからあたしを見た。
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