ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
だからあたしはその目を絶対に逸らさなかった。

瞬きすら惜しいと思ったほどだった。


「必ず、守ります」


あたしの意思を、決意を、プライドを、そのすべてを伝えるのはこの時しかないと思った。

一ミリでも視線を逸らしてしまえばそれらすべてが伝わらずに消えてしまうような気さえした。


譲二さんは黙ったまま静かにあたしの目を見て、それから視線を逸らすと一度溜息を吐いた。肺の中にたまった息を全て吐き出すようでもあった。


「ここでいつまでもこうしているわけにはいかない。姫様のもとへ案内する」


背を向けて歩き出した譲二さんの後を慌てて追いかける。

振り返るとクリスさんが微笑んで手を振ってくれた。どうやらクリスさんはここまでらしい。

あたしは決意を固めた顔で頷くと、結界の透明な膜の内側へと入っていく譲二さんと翔太の後を追いかけて、透明な膜の内側に足を入れた。

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