ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「城に張られているものと殆ど同じだ。外部からの侵入拒絶、移動魔法と外部からの攻撃魔法の無効化、人物特定魔法の無効化」
「それがこの森全てに?」
けれど翔太は「それだけじゃないだろう」と言った。
「いくつか魔法もありますよね。結界の強化とか、酸素や二酸化炭素濃度も微調整できるような細かくて繊細な魔法が」
「ああ」
譲二さんは顔色を変えずに答えたが、それは大変なことだ。
この広大な森を覆うような大きな結界を展開するのは余程の魔力が必要になる。
それもひとつじゃない、4つもあり、さらには難しい繊細な魔法が幾重にも重ねられている。
「これだけの魔法を維持するにはそれ相応の魔力が必要なはず。どうやって魔力を供給しているのですか?」
うるさいことばかり聞く、と言わんばかりに譲二さんは顔をしかめて舌打ちをすると吐き捨てるように言った。
「この森の魔力を利用してる。この森は神聖で、この森自体が魔力を有しているからだ」
「なるほど、循環型結界ですか。確かに循環型結界ならば適切ですよね」
結界にはいくつかの種類がある。ひとつは魔法使いの魔力を使う「凝固型」。放出された魔力が結界の形で固まるものだ。
凝固型は放出された魔力が固まるため、結界を張った後はそれ以上魔力の必要とはしない。最小限の魔力で結界を張れるところが凝固型の良いところだが、その強度は弱く長い間は使えないという弱点もある。
それに対して循環型は、一度張った結界に次々に魔力が注がれてはその魔力がその元へと戻っていく。
けれど魔力の拠(より)とするものはその場から離れることができない上、莫大な魔力が求めらる。
そのためあまり使われることはなく戦闘向きとはいえないけれど、とっても強力な結界が作れる。
「結界を作ったのは先月だ。城の中でも魔法陣や結界などの守護魔法が飛びぬけて優れているクリス殿が中心となって作られた。そのおかげで結界が完成してからは魔物はこの結界内には現れていない。しかし、弊害が起こった」
「弊害?」
「それがこの森全てに?」
けれど翔太は「それだけじゃないだろう」と言った。
「いくつか魔法もありますよね。結界の強化とか、酸素や二酸化炭素濃度も微調整できるような細かくて繊細な魔法が」
「ああ」
譲二さんは顔色を変えずに答えたが、それは大変なことだ。
この広大な森を覆うような大きな結界を展開するのは余程の魔力が必要になる。
それもひとつじゃない、4つもあり、さらには難しい繊細な魔法が幾重にも重ねられている。
「これだけの魔法を維持するにはそれ相応の魔力が必要なはず。どうやって魔力を供給しているのですか?」
うるさいことばかり聞く、と言わんばかりに譲二さんは顔をしかめて舌打ちをすると吐き捨てるように言った。
「この森の魔力を利用してる。この森は神聖で、この森自体が魔力を有しているからだ」
「なるほど、循環型結界ですか。確かに循環型結界ならば適切ですよね」
結界にはいくつかの種類がある。ひとつは魔法使いの魔力を使う「凝固型」。放出された魔力が結界の形で固まるものだ。
凝固型は放出された魔力が固まるため、結界を張った後はそれ以上魔力の必要とはしない。最小限の魔力で結界を張れるところが凝固型の良いところだが、その強度は弱く長い間は使えないという弱点もある。
それに対して循環型は、一度張った結界に次々に魔力が注がれてはその魔力がその元へと戻っていく。
けれど魔力の拠(より)とするものはその場から離れることができない上、莫大な魔力が求めらる。
そのためあまり使われることはなく戦闘向きとはいえないけれど、とっても強力な結界が作れる。
「結界を作ったのは先月だ。城の中でも魔法陣や結界などの守護魔法が飛びぬけて優れているクリス殿が中心となって作られた。そのおかげで結界が完成してからは魔物はこの結界内には現れていない。しかし、弊害が起こった」
「弊害?」