ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
ティータイム
「お待していましたわ」
泉のほとりの小屋の中に入ると、姫様がにっこり笑顔で出迎えてくださった。
既に翔太は小屋にいて、姫様を手伝っていたようだった。
「翔太様に手伝っていただいて、ちょうど今お茶が入ったところですの。さあさ、早くお座りになって」
「し、失礼します」
4人掛けの席につくと、姫は「晴人、あなたもよ」とおっしゃった。
「え、私もですか?」
「そうです、さあさ、早く」
「し、しかし!」
「この言い方はあまりしたくはないのですが。…わたくしが言っているのですよ?聞けないのですか?」
距離を縮めてむーっと恨めしく見つめる姫に、晴人さんタジタジになりながら「わ、分かりました」と言って席についた。
それを見た姫は満足そうに「最初から素直に座ればよかったのです」とおっしゃったので、思わず笑いそうになった。姫は意外とお茶目なところがあるらしい。
「どうぞ、冷めないうちに」
差し出されたピンクの花柄の素敵なティーカップには優しい緑色のお茶が注がれている。
ふうわりとよい香りが立ち上って思わず頬が緩む。
「頂きます」
それはとても優しい味がした。
「美味しい…」
気持ちが休まるような、そんな優しさだった。
たった一口だけなのに胸の中で張り詰めていたものがふっと解けて、心が軽くなる。
「この森で生きていたジェイドとリーリアの実をいただいたのでお茶目にしてみましたの。でも晴人が入れた方がもっと美味しかったと思いますわ」
少し照れたようにそう言いながら姫は流れる右側の髪をそっと耳にかけた。
泉のほとりの小屋の中に入ると、姫様がにっこり笑顔で出迎えてくださった。
既に翔太は小屋にいて、姫様を手伝っていたようだった。
「翔太様に手伝っていただいて、ちょうど今お茶が入ったところですの。さあさ、早くお座りになって」
「し、失礼します」
4人掛けの席につくと、姫は「晴人、あなたもよ」とおっしゃった。
「え、私もですか?」
「そうです、さあさ、早く」
「し、しかし!」
「この言い方はあまりしたくはないのですが。…わたくしが言っているのですよ?聞けないのですか?」
距離を縮めてむーっと恨めしく見つめる姫に、晴人さんタジタジになりながら「わ、分かりました」と言って席についた。
それを見た姫は満足そうに「最初から素直に座ればよかったのです」とおっしゃったので、思わず笑いそうになった。姫は意外とお茶目なところがあるらしい。
「どうぞ、冷めないうちに」
差し出されたピンクの花柄の素敵なティーカップには優しい緑色のお茶が注がれている。
ふうわりとよい香りが立ち上って思わず頬が緩む。
「頂きます」
それはとても優しい味がした。
「美味しい…」
気持ちが休まるような、そんな優しさだった。
たった一口だけなのに胸の中で張り詰めていたものがふっと解けて、心が軽くなる。
「この森で生きていたジェイドとリーリアの実をいただいたのでお茶目にしてみましたの。でも晴人が入れた方がもっと美味しかったと思いますわ」
少し照れたようにそう言いながら姫は流れる右側の髪をそっと耳にかけた。