距離
「久しぶりぃ〜!」
長い月日の空白を埋めるかのように私たちは抱きあい、お互いを確認する。
高潮していくなかで、これはすごく原始的だ、と考える冷静な自分がいる。

社会に疲れた女2人。
私たちはワインを飲みながら近状報告をしていく。
けれど結局、この近状報告はいつも同じ内容なのだ。


しかし今回は違う。
裕真の話をしようと考えていた。友人…真奈に、最近の変な私を、モヤモヤを聞いてもらいたかった。
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