近くて遠い

空は透き通るほど真っ青で風が吹いていた。
私の1番好きな天気。

自然と私の顔から笑顔がこぼれる。


…―ピーンポーン

インターホンを押すと、花那の
「ちょっとまってぇ。」
と言う声が聞こえた。

その間、私は空を見上げる。
ゆっくりと流れる空は、私を包む。


…―ガチャッ

「ゴメン。」

「ん? ええって。さぁ、公園行くか。」

公園に向かって歩き出す。

「なぁ、弥生聞いて。仁から毎日メールくるんやけど…。」

「普通じゃない? アタシも雅人と毎日メールやし。」

「普通なんか! そっか。」
花那は天然。一緒にいて楽しいし、つまらないことを一生懸命考える姿が面白い。
< 13 / 17 >

この作品をシェア

pagetop