最後の恋愛Ⅱ
「勝敗は明らかのようね」

その、如月さんの一言に、ハッとした。

それは、つまり自分が何かをしたから、その大麦の反応の理由を知っているということだ。

ってことは・・・

何か、したな?

あああ~そこまでするのか・・・

そんなにか。そんなに好きなのか・・・。

愛は・・・本当に人を愚かにするって、それは、十分知っている。

だから、分かる。

如月さんの気持ちも―分かってしまう。。。

けど―。

「ああ、勝敗は明らかだな。」

はぁ・・・

私は、小さくため息をこぼし、一歩後ずさった。

どうしようもないよ。

私は、その想いの大きさでは、如月さんに負けていると思う。

たぶん。

だって、私はまだ―、大麦をそこまで好きじゃない・・・―んじゃないのかなって、思う。

「ラウンド1は、森くんの勝ち。」

だよね・・・

それが、当然―・・・ん?

今、何て言った?
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