最後の恋愛Ⅱ
開いた引き戸がスラリと音を立てて閉まると、部屋の中は一気に静かになった。
ふ・・・ふたりきりだ。
・・・
で・・・だな。。
とりあえず、とりあえずは・・・
「えっと、あ、の・・・?」
恐る恐る大麦を見上げる。
指先までしっかりと絡めとられた私の右手を救わねば・・・!
見上げた視線の先で、大麦とばちりと目が合った。
と、咄嗟に顔を伏せてしまった。
だって―
「何で、目逸らすんだ?」
頭上から降りてくる声に、私は身を強張らせた。
それには、理由が2つあります。
まず、1つめは、大麦が真剣な顔をしていたから。
2つめは、そんな大麦を男として意識してしまった自分がいて。
気まずくて・・・思わず目を逸らしてしまった。
とは、言えず。。。
「ん?」
大麦は、ふいと私の顎に指を添わせると顔を上げさせた。
ばちり
と、再び目が合う。
年下―とは、とてもじゃないけど思えない。
自分よりもずっと余裕で大人びたしぐさ。
そのまなざしに、引き込まれる自分がいる。
まだ、好きじゃない。。。
まだ、本気になんかなってない。。。
まだ―
頭の中で繰り返しながら、大麦を見つめていた。
ふ・・・ふたりきりだ。
・・・
で・・・だな。。
とりあえず、とりあえずは・・・
「えっと、あ、の・・・?」
恐る恐る大麦を見上げる。
指先までしっかりと絡めとられた私の右手を救わねば・・・!
見上げた視線の先で、大麦とばちりと目が合った。
と、咄嗟に顔を伏せてしまった。
だって―
「何で、目逸らすんだ?」
頭上から降りてくる声に、私は身を強張らせた。
それには、理由が2つあります。
まず、1つめは、大麦が真剣な顔をしていたから。
2つめは、そんな大麦を男として意識してしまった自分がいて。
気まずくて・・・思わず目を逸らしてしまった。
とは、言えず。。。
「ん?」
大麦は、ふいと私の顎に指を添わせると顔を上げさせた。
ばちり
と、再び目が合う。
年下―とは、とてもじゃないけど思えない。
自分よりもずっと余裕で大人びたしぐさ。
そのまなざしに、引き込まれる自分がいる。
まだ、好きじゃない。。。
まだ、本気になんかなってない。。。
まだ―
頭の中で繰り返しながら、大麦を見つめていた。