最後の恋愛Ⅱ
「はぁ・・・、あのなぁ如月・・・。」

おおっ?

大麦、如月さんのこと苗字で呼んだ!

何だ何だ、おかしいぞ!

私、にやついてる。

如月さんも、それに気付いてはいるんだろうけど、そこは無視して言う。

「なんで弥生って呼んでくれないの・・・?」

大麦にちらりと視線を向ける。

大麦、微笑しています。

う・・

いやいやいや

嬉しくなんかなってないし。

別に!

「ラウンド2・・」

ん?

今、何て言った?

如月さんがぽつりと言った台詞に私も大麦も目を向けた。

ぎゅっとこぶしを握り締めて、私の前に着座する。

「ラウンド2やるよ・・・!まだ勝負は決まってないんだから!」

・・・

おお、今か・・・

状況的にも心境的もよろしくないタイミングだけど・・・

今ですか・・・

えっと・・・・・・

大麦は私の体に腕を回したままで言った。

「もう、勝敗は決まってると思うけど・・・?」

・・・悪いけど、それは私も同感だ。

こんなに可愛くて若い子をフってしまう大麦もどうなんだって思うけど、こんな私の方を選ぼうとしている大麦の目は悪いんじゃないかと思うけど、この現在の大麦の様子を見ても分かるだろう・・?
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