最後の恋愛Ⅱ
「嫌。」

いやぁ?!

どの口が言ってんだ、どの口が!

「あ、あははは、冗談はやめてください、冗談は。」

大麦は僅かに首をかしげた。

「何が冗談?」

「何って、からかってるんですよね?こういうの、セクハラっていうんですよ?訴えられちゃいますよ。」

マジだぞ!

大麦はくすっと微笑んで私の顔を覗き込んだ。

うっと思わず身を硬くする。

何よ何よ

何か言い訳する気か?

「何で、そうなってるんだ?」

何が?

物言わぬ不満足の表明がはっきりと伝わったのか大麦は言葉を続ける。

「俺、言ったよな?お前を俺の女にするって。」

「ま、またそういう冗談を・・・」

「だから、何で冗談になるんだ?」

・・・

ん?

ちょっとちょっと・・・

大麦、いつの間に私の腰に腕を・・・
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