最後の恋愛Ⅱ
コンコン

突如響いたノック音に

びくうっ!

私の心臓は、間違いなく2メートルは飛び跳ねた。

けど、そんな私とは大違いに、大麦はしぶるようにゆっくりと唇を離して囁いた。

「邪魔が入ったな」

って

いやいやいや

邪魔っていうかむしろ救世主ですよ?

いつの間にやらスーツのスカートもめくれ上がってます。

ちょっと、マジでこいつここで何するつもりだった?!

大麦は微笑んで、舌なめずり。

それに反応して、私の顔はまた熱くなる。

「俺の気持ち伝わった?」

何言ってるんだ、大麦!

お前は、エッロいキスしただけだろ!

と、言い返すこともできず、大麦に抱き上げられてデスクから下ろされる。

慌ててスーツを調えて扉に駆け寄った。

「森くん」

びくりとして扉のノブに手をかけたまま振り返る。

「は、はい・・・」

大麦はデスクに腰掛けて言った。

「じゃあ、後で」

そういう意味深なことを言うなよ、大麦ぃっ

ドアは、すでにやや開いている。

向こう側にいる人間に何か察されやしないかと気が気じゃない。

「は、はい。」

っていうか、お前、後で何する気だよ、・・・後でって何だ!
< 22 / 226 >

この作品をシェア

pagetop