最後の恋愛Ⅱ
それは・・・私に選択肢はあるのか?

しかも、柊で倒れた私の家に何故かの大麦。

大麦がここまで運んだってこと?

そうなの・・・?

私はこくりとうなづいた。

だって、拒否権はないよね?

どっちにしろ看病してくれてるってことだし。

大麦は寝込んだ私の頬にちゅっと音を立ててキスした。

「病人だからこのくらいで我慢しとく。」

って微笑んで。

この1週間怒涛だったからな・・・

本当に疲労困憊なのかも・・・

ん・・・?

「所長・・も、明日仕事じゃ・・・。」

だって、まだ火曜日だし。

明日水曜日だし。

「ああ、こっから出勤しようかなって思ってるけど。」

「へ?」

思わず素っ頓狂な声が出た。

「大和と一緒に。」

・・・

更に紡がれた言葉に、私の顔に再び熱が集中する。

「そういうの・・・困ります・・・」

「何で?そんなに俺と付き合ってるって思われたくない?」

・・・

どうなんだろう。

大麦は確かにイケメンでおしゃれ人間で会社とプライベートの見事な二面性で泣き顔も笑い顔も全部かっこいくて・・・

そんな大麦が、こんな私と・・・
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