最後の恋愛Ⅱ
第7章 「ライバル襲来」
チュンチュン

鳥のさえずり

カーテンの隙間から差し込む光

ピピピと鳴る目覚まし時計。

朝か・・

何か、昨日は滅茶苦茶な夢みたような・・・

熱があるのに、お酒を飲んで倒れて、家に何故か大麦がいて、看病されながら襲われそうになって・・・んで・・・

それから―

目覚まし時計を私ではない手が止めている。

その手の甲に、私は自分の手を重ねて、それで目が覚めた。

ハッとして、その手の先を見上げる。

「大麦・・・」

大麦はがくっと肩をすくめて苦笑して言った。

「おはよ、っていうか何で呼び捨て。しかも苗字って。」

はっとした。

私、うっかり所長ではなく大麦と呼んでた。

「あ、すみませっ」

言いかけて体を起こそうとしている私の顎に指を沿わす。

「けど、進歩って思っていいかな?」

「し・・・」

また言いかけた私のことばを遮って唇を塞ぐ。

もう、この人とのキスにも慣れてきた自分がいる。

割り入れられた舌を絡めると、いやらしい水音と巧みな愛撫に、もう耐えられなくなる。

うう・・・だめだっだめだだめだだめだ!

私、朝から何してんの・・・!
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