最後の恋愛Ⅱ
大麦の作ったモーニングセットを食べて、仲良く大麦の車で出社。

その車の中で昨日のいきさつを聞いた。

マスターから大麦の携帯に連絡が入って、大麦が迎えに来て、そのまま私の家に直行したってこと。

蘭子とマスターが、その後どんな話で盛り上がったのか想像できるな

車から会社に着く前に降ろしてもらって、私は一人で途中からは出社。

車の大麦は先に会社に着くだろうし

まさか、一緒に出社したとは思われないだろう

けど、ドキドキする

昨日はやばかった

結局、大麦が夜通し看病してくれたらしくて、一夜にして元気になったわけだけど―

その病人の私を襲おうとするんだから

大麦、野獣だよね

ん・・・?

どうも騒々しい。

部所のドアを開けると、その騒々しさは更に増した。

何だろう、誰か居る?

「の彼女・・」

え・・・
聞こえてきた声に、私は思わず足を止めた。

柊くんの声だ

待って、今、何て・・・言った?

「所長、マジですか?」

所長って・・・大麦?

大麦がいるのか?

くもりガラス扉の向こう側に耳をすませる。

「もう、やめてよ柊くんったら」

って、若い女の声がした。

「え~こんな可愛い彼女さんがいたなんて知りませんでしたよ」

・・・

何ですって・・・?
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