最後の恋愛Ⅱ
聞き間違えたのか・・

どちらにしろ、私の聞きたくないキーワードだった。

否定しない大麦の影を見つめながら、扉を開いた。

ギィッ

扉が開くと、そこには柊くんと日下部さん、他の社員たち数名・・・それに大麦。

それから―

20代前半、豊満なボディの綺麗な女の子

・・・

大麦の彼女・・・ってことか・・・。

可愛い子

女の私から見ても

大きな丸い目

プリッとした舐めたくなるような唇

つい目がいく大きな胸

・・・どれも、大麦の好きなとこに違いない。

あの人、イイ身体の女子が好きだったみたいだから。

私にはないものを持ったその女子は、アッと私を見て声を上げて駆け寄ってきた。

「えっと、森さんでした、よね?はじめまして!」

愕然としている私の手を許可なく取り上げて両手で握るとぶんぶんと振って言う。

「隼人さんからお噂はかねがね。仕事のできる部下がいるって!」

ズキンっ

思わず胸が痛んだ。
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